県境マタギと点線国道(ゆるキャンに影響されて原付で長野にソロキャンプに行った話 第5話)
「ゆるキャン」のアニメを見ていて、4連休だ!そうだソロキャンをやってみよう!と思っていった移動記録その5(3日目後編)です。
前回のあらすじ
前回は巡礼パート。アニメ「ゆるキャン」に出てきた犬を祀るお寺さんに行き、ソースカツ丼を食べました。
3日め・その2
今回は林道のターン!ということで、お願いしまーす!
[1]ゆるキャン回と林道回を交互にお届けするスタイルです。結果的に。
駒ヶ根市のソースカツ丼屋さんの前にて、今日の泊地決まってなかったことに気づく。あと2日。帰りを考えると山梨か静岡方面には抜けたいところ。
キャンプ場予約サイトで、本日分の検索をかける。
おいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!壊滅しとるやんけ!!!!!
なーんて、ここまでは織り込み済み。4連休ですからね。
過去の経験上、キャンプ場は当日キャンセルがあったり、そもそも定員という概念がなかったりと、電話かけてみたらなんとかなったりします[2]GWに四国にいったときに編み出した超高度なキャンプテクです Reference: ’21GW家の近所ツーリング+α総括 – はがれる付箋 … Continue reading。
電話ローリングサンダー作戦だ!!!!ターゲットは、Webサイトなどを見て、なんとなく管理が雑そう、とりあえず広そうなところ。
電話をかけること2件目・・・・
ヒーーーーーッット!!!!!!
オートキャンプサイトも、フリーサイトも空いているとのこと[3]キャンプ場予約サイト■っぷでは埋まっている扱いでした。しかも、このキャンプ場は20時までチェックインが可能とのこと!長い!強い![4]2日目のキャンプ場は17時チェックインでRTAを強いられたことは記憶に新しいですね。
今日の泊地、決まったみたいですね~
浜松市渚園キャンプ場|静岡県浜松市西区舞阪町弁天島5005-1
今日はめぐるぞ~!
・
・・
・・・・
・・・・・
兵越峠を目指す(三遠信自動車道のトンネル建設が敗北して別ルートでトンネルが掘られるようになったところ)
— 基本的人権 と渡辺曜(本人) (@watanabe_freeze) July 24, 2021
参考にした先行研究 隧道レポート 草木トンネル (旧三遠南信自動車道)| 山さ行がねが https://yamaiga.com/tunnel/kusagi/main.html [5]説明不要の時間を無限に溶かす超有名おたくサイト「山さ行がねが」ですね。ありがとうございます
2日目林道を走ってからというもの、体が山を求め始めましたね。
ピッピッピッピ キャンプ場チェックイン期限まであと8時間
峠へ
出発。
国道151号線を南下する。天気がいい!
道の駅田切の里[6]もうちょっと画質がんばれ pic.twitter.com/5Hc1cBT4VJ — 基本的人権 と渡辺曜(本人) (@watanabe_freeze) July 24, … Continue readingで休憩。、、、そのとなりにあったひまわり畑にて。
峠に備えて携行缶含めて給油し、山へ向かう。
ルート選択
伊那谷を通る国道151号から1つ南アルプス側の国道152号の間には、伊那山地の山が立ちはだかります。ヤフーカーナビに有料道路除外で入れたルートは、県道に入って、三遠南信自動車道の先行開通区間のトンネルを通り、国道152号に出るルート。
しかし、悲しいかなこちらは原付(90cc)。自動車専用道は通れないのよ。。。。ごめんね[7]無料カーナビアプリは有料道路除外はできるけど、自動車専用道除外で検索できない。
で、三遠南信自動車道をよける必要があるのですが、自動車専用区間の始点から国道152号に向かって県道は伸びているけど、峠でぐにゃぐにゃしていて本当に通れるのか不安。目に入った一つ南側を並行する256号なる国道が安牌っぽいと判断し目指すことに。
天竜川左岸に折れて国道256号に入ると、いきなり高度を稼ぎ始める。
まるでオーバーフローに向かうかのように、
天空を目指す。
見晴らしよし。お日柄よし。
登る
登る・・
登る・・・・・!!!!!
おいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(2回目)
なんだこれはと、スマフォで規制情報を調べる。
地理院地図
そもそも国道256号線、点線国道やんけ!!!!!
点線国道(てんせんこくどう)とは、国道の車両通行不能区間における国道指定された連絡路(海上国道を除く)のことである。 国土地理院発行の地形図をはじめとする地図上で、点線で表される一般国道のことを指す[1][2][3]。 道路幅員が1.5 m未満の通行困難な国道(または酷道)の最たるものであり[1]、大部分は峠周辺に存在するため、 利用者はその区間は徒歩での通行(登山)を余儀なくされる[2]。 点線国道 - Wikipedia
せめて国道の入り口とか手前に標識立ててほしい。仕方なく戻り、謎県道を目指します。というよりそれ以外に道がない。
10km戻ります。
ここまで1.5車線の山道に突如現れる巨大構造物。
出たな。三遠南信自動車道。
いいよねー巨大構造物。と、私はと、インターチェンジを冒進して、謎県道へ向かいます。
おいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(3回目)
国土交通省、お前ふざけろよ~~~
「全面通行止
矢筈トンネル[8]三遠南信自動車道は自動車専用道路です。
原動機付自転車・小型自動二輪
歩行者・自転車は通行できません」
「迂回路 → 矢筈トンネルは自動車専用道路です」
意味わからんねん!
ここから読み取れる作者の意図は「矢筈トンネルは自動車専用道路」という情報だけだと思うんですけど、、、、それはわかった。
原動機付自転車・小型自動二輪はどうすりゃええねん!!
、、
、、、
でも、全面通行止 と書きながら、、、
封鎖された県道?まぁ勝つよね。
だって足元がお留守だから。
いっちょ脇をぬけて行くスタイル。そして県道コアを目指す。
車もバイクも矢筈トンネルに曲がっていくし、行けるのかはわからないけどさー。
立ち会い強めでの精神で進みます。
峠その1
長野県道251号上飯田線
法面の崩れは若干気になるけど、今のところ原付なら全然行ける道。ここまでに鹿に3回遭遇。
来た~~~~~峠だ!!!!!T・O・U・G・E!!!!
でもさ、でもさ、
トンネル怪しすぎるでしょ!!
ギリギリ向こう側の出口がみえてますけど、トンネルの横の法面も崩落してますやん!
行くしかない。
いまここ 地理院地図
長さ約1km、照明一切なし。写真もブレブレ。
いや、こわすぎるって。マジで。。。。電灯の故障とかじゃなく、もともと照明がないのはストロングスタイルすぎる。少なくとも原付で来るところじゃない。
ヘッドランプ12Vの明かりでは、赤石隧道の前にはあまりにも無力。
赤石隧道、お前、男だ!
抜けると急に高度感すごい!!!!!!お前、男だ!
ここからビッ■コインばりの怒涛の下りを敢行します。国道152号まで700mダウンです。
いまここ 地理院地図
はあ、はあ、はあ、、、、なんとか下りきった。。。。。
峠がストロングスタイルすぎるのと、神出鬼没に鹿が飛び出してくる富士サファリパークスタイルでシャッター切る余裕が全くありませんでした。
ちなみにこの峠で鹿には6回遭遇しましたが、車には一度も出会いませんでした。
14:00。とにもかくにも、国道152号に出ることができました。
ピッピッピッピ キャンプ場チェックイン期限まであと6時間
いまここ Yah■o!地図は、点線国道に国道の色塗るのを金輪際やめていただきたい。たのむ
気になりポイント
地理院地図
さっき地形図みていて思ったんだけど、この国道合流点の微妙な国道の線、なに???
上は点線国道でわかるんだけどさ。(存在自体は解せません)
現地調査した結果、、、、、
なんの痕跡もなくてよくわかりませんでした(写真も取り忘れw)。
それにしても、あんなに激しい峠だったのに、市町村境もまたいでいないのは驚きました。
長野県道251号上飯田線 長野県道251号上飯田線(ながのけんどう251ごう かみいいだせん)は、長野県飯田市を走る一般県道。 延長30.1km。途中に阿島橋を通過する。路線名は飯田市内の上飯田地区(旧・下伊那郡上飯田村)とは関係なく、 旧・下伊那郡上村(現・飯田市上村地域)と飯田市を結ぶことによるものである。1968年(昭和43年)の開通以来、 伊那山地を赤石隧道で貫通し遠山郷と伊那谷を直結する重要な道路として利用されてきたが、 1994年(平成6年)により高規格な矢筈トンネルが開通したことによりメインルートとしての役割を失った。 冬季には赤石隧道を含めた伊那山地付近の区間が通行止めとなる。 前身は森林開発公団によって建設された「赤石林道」で、1982年(昭和57年)に県道となった。 長野県道251号上飯田線 - Wikipedia
長野県道251号上飯田線は、Wikipediaの通り三遠南信自動車道でバイパスされたのでメインルートから脱落して完全に朽ちてました。この峠は、もともと林道だったみたいで、あの酷さもうなずける事実。でも、三遠南信自動車道が通って、長野県道251号上飯田線の峠が今後も整備されることはないでしょうし、さらに言えば、国道256号の点線区間も永遠に開通することはないでしょうね。この山をまたいで飯田市と旧上飯田村が合併したのも、三遠南信自動車道で直結されたからに他ならないのだから[9]ここは想像、道の整備はロマンだな。
2021/08/25追記 後で調べてみたら、この地形図上で少しだけ赤色に塗られている国道256号線区間については、 この記事内でも何度か言及している時間を無限に溶かす超大手廃道探訪サイト『山さいかねが』様で取り上げられており、 正体が解明されていました。正体は当該サイトをご覧いただくとして、 結論をいうと、国道256号の点線区間も永遠に開通しない のは確かのようでした。 『山さいかねが』道路レポート 国道256号 飯田市上村の地形図に描かれていない区間 http://yamaiga.com/road/r256_kami/main.html
兵越峠へ
道の駅遠山郷で小休憩。
こんなんあるんだ。
中央構造線"""メジアンライン"""に挑む!!![10]高校の地理で出てきましたね。四国の方まで続いてるやつ。初稿時点ではフォッサマグナと書いていましたが、別物らしいので訂正しました。
とても高規格で走りやすい国道が続く。
道の駅から走ること20分ほど、、、急に道が1車線の山道になり……
点線国道区間、来たな!!!!(知ってた)
ここから先の国道152号は不通なので、代替林道を通って、県境の兵越峠を目指します。
いまここ
峠その2(兵越峠)
兵越峠(ひょうごしとうげ)は静岡県浜松市天竜区と長野県飯田市の間にある標高1,165mの峠である。 地図上ではヒョー越と表記されるものもあり、単に兵越(ひょうごえ)と呼ぶこともある。 また飯田市南信濃では、兵越峠(ひょうこしとうげ)と濁らずに呼んでいる。 名前の由来は武田信玄が西上作戦の折りにこの峠を越えたからといわれている。 長野県道369号・静岡県道412号南信濃水窪線及び浜松市道水窪白倉川線(旧兵越林道)がこの峠を通過しており、 国道152号の青崩峠部分の車道が未開通のため、その迂回路として利用されている。 兵越峠 - Wikipedia
おいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(3回目)
と思いましたが、4トン以下の車は普通に通れるようです。
上る。上る。
ん?
おいおいおい、もう終わりかよ!冗談じゃねぇよ、オラッ!
(体が山を求めている)
いまここ
目的地にしていた兵越峠、なんかさくっと越えちゃいました。さすがに他に代替路のない幹線国道を迂回する峠だからなのか、かなり整備されているようでした。上の通行規制の原因の陥没がなければ、4トントラックも普通に通れるようですしね。
峠の頂上には、、、、
峠の国盗り綱引き合戦(とうげのくにとりつなひきがっせん)は、 1987年(昭和62年)より毎年10月の第4日曜日に静岡県浜松市天竜区と長野県飯田市の境である兵越峠で行われる、 国境の領土を賭けた綱引きイベントである[1]。 峠の国盗り綱引き合戦 - Wikipedia
こういうのがあるらしく、公式綱引き会場がありました。
サクサクっと峠を下る。静岡側はあまり下らない。スイスイ。
峠その3(草木トンネル)
そして、裏メインディッシュ、草木トンネルへ。
草木(くさぎ)トンネルとは、おそらく日本中でここにしかない、 高速道路から一般道路へと転落したトンネルである。 【山さ行がねが】隧道レポート 草木トンネル (旧三遠南信自動車道) (yamaiga.com)
3たび登場、「山さ行がねが」さん。[11]時間を無限に溶かすサイトです。このサイトで紹介されていて、ずっと行ってみたかったんですよね。
ここ
兵越峠から下ると南にある、不自然な長いトンネル。ここが草木トンネル。
やはりというべきか、ここも三遠南信自動車道の先行開通区間です。
三遠南信自動車道なので、原付泣かせの自動車専用道。でした。
もともと、草木トンネルと兵越峠の下をぶち抜く2本のトンネルで三遠南信自動車道は県境を越えようと計画されていたものの、兵越峠トンネル(仮称)の工事調査の段階で中央構造線の地形に土木技術が不戦敗。1本の別のトンネルで県境を越える計画に変更。草木トンネルは高速道路としては放棄されたそうです。
こんな感じ(線は適当)
さっそく行ってみましょう。
林道の1車線から、、本当に急に道が広がる!ひろーい。
しかも距離程が緑色の高速道路仕様です。
でも、まだここはインターチェンジで、もう少し先で本線と合流。
目の前には建設予定だった本線につながる準備構造物が。
元・高速道路を原付で走る。
残念ながら写真を取れなかったので、借り物から。
高速道路らしい断面のトンネルですが、一般道に格下げされ、幅員の一部を封鎖して歩道が増設されていました。歩道がめちゃくちゃ広い。
草木トンネルを抜けると、新トンネルが建設中でした。
工事真っ盛りで休日のこの日も作業をしていました。開通したら、建設中のあの場所と結ばれるんでしょうね。
ロマンだ。
写真とかあまりとっていませんでしたが、とても詳しく書いてあるのでこっちを読みましょう。 おもしろいです。時間が溶けました[12]超有名サイトをナイツの漫才がごとく新規紹介する本当にしょーもなムーブ 【山さ行がねが】隧道レポート 草木トンネル (旧三遠南信自動車道) (yamaiga.com)
キャンプ場へ
ここから巻きます。国道152号を下り、ダムでおなじみの佐久間で国道473号へ。愛知県境で国道151号へ。合戦で有名な長篠を過ぎ、新東名高速にぶつかったところで国道301号へ。
ピッピッピッピ キャンプ場チェックイン期限まであと2時間半
19時38分。浜名湖のほとり渚園キャンプ場に到着。
つかれたので、一旦やめさせてもらいます。
次回(第6回)に続く!
どんだけつづくんだ・・・志摩リンの機動力に完全に負けている……
3日目行ったスポット ・光前寺(ゆるキャン第9話でリンちゃんが行っていた霊犬早太郎を祀るお寺さん) ・信州駒ヶ根高原 早太郎温泉 こまくさの湯(同話でリンちゃんが行っていた温泉。光善寺の近く) ・明治亭中央アルプス登山口店(温泉の向かいにあるソースカツ丼屋さん。おいしい) ・道の駅田切の里(ひまわり畑が綺麗。自販機の中央アルプスの壁画は荒い) ・赤石隧道(峠その1。電気がついていないストロングスタイルのトンネル。全長960m) ・道の駅遠山郷(国道153号沿の道の駅。秘境) ・兵越峠(峠その2。思ったより走りやすく物足りない) ・草木トンネル(峠その3。おそらく日本中でここにしかない、 高速道路から一般道路へと転落したトンネル) ・道の駅つくで手作り村(豊川から豊田岡崎方面にショートカットする国道沿い。トイレ休憩。バイク乗りが集まっていた) ・EXPASA岡崎(新東名高速のSA。外からも出入りができる。ガルラジチーム岡崎の本拠地) ・葵堆肥センター(1年前イノシシと衝突する事案があった受難地) ・浜松市渚園キャンプ場(泊地)
脚注
↑1 | ゆるキャン回と林道回を交互にお届けするスタイルです。結果的に。 |
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↑2 | GWに四国にいったときに編み出した超高度なキャンプテクです |
↑3 | キャンプ場予約サイト■っぷでは埋まっている扱いでした |
↑4 | 2日目のキャンプ場は17時チェックインでRTAを強いられたことは記憶に新しいですね。 |
↑5 | 説明不要の時間を無限に溶かす超有名 |
↑6 |
自販機に描かれた中央アルプスの山々の解像度が非常に粗くて味わい深かったです。 |
↑7 | 無料カーナビアプリは有料道路除外はできるけど、自動車専用道除外で検索できない。 |
↑8 | 三遠南信自動車道 |
↑9 | ここは想像 |
↑10 | 高校の地理で出てきましたね。四国の方まで続いてるやつ。初稿時点ではフォッサマグナと書いていましたが、別物らしいので訂正しました。 |
↑11 | 時間を無限に溶かすサイトです。 |
↑12 | 超有名サイトをナイツの漫才がごとく新規紹介する本当にしょーもなムーブ |
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コメント一覧
>さっき地形図みていて思ったんだけど、この国道合流点の微妙な国道の線、なに???
↓
https://yamaiga.com/road/r256_kami/main.html